silky people

ニュース コラム

サイト公開いたしました。

silky peopleは桐生からはじまった。

「つくることを大事にしている人がおおい」

地元桐生という土地に東京から戻ってきて感じたことです。

私は繊維の街、桐生の繊維産業ど真ん中の縫製工場の息子として生まれ、ミシンとミシンのあいだを追いかけっこしながら育ちました。

小学校の登下校の途中には神社の中を通り抜けると「カシャンカシャン」と織機の音が絶え間なく響く織物工場の横を何軒も何軒も耳にしながら通うことが日常で当たり前だと思って育ちました。

  

5歳になるころに3階建ての縫製工場のビルが建ち、12歳の時には隣の敷地に3階建ての刺繍工場も建つほどに活気に溢れ、今思うと、両親は夜遅くまで働きながらも、一緒に働くみんなが良くなるように、ちょっとおせっかいかと思うくらいに思い、思われて繊維産業が育ったのだと感じています。

繊維産地桐生は終わった

もちろん、周知のとおりバブル経済が終焉を迎え、長い不況の中で繊維産業は衰え、桐生の街は衰退の一途をたどり高齢化に苦しむように。

それでも、わたしは高校を卒業と同時に東京の文化服装学院に通わせてもらうことが出来たことは、両親に感謝してもしきれないです。

月日を重ね、桐生の街に帰省するごとに、産業の衰退とともに街は力を失い、働く人々も年老いて、人も少なくなり「どんどん寂しくなるなぁ」と感じていました。

そして、自分の中で少し勘違いをし始めていました。

私は小さなサンプル会社・デザイナーズブランド・巨大流通企業とアパレルや産業の輝かしい部分しか目を向けることが出来ずにいるなか、起業を志す中で「田舎に拠点を置くことでコストメリットがある」とだけしか思わなかったのです。

たぶん、桐生から東京に出て、経験を積んだ多くの人がそう思うように。

そして起業

結婚・出産を機に起業。

福岡育ちの奥さんには「東京を通り越して田舎に行くとは思っていなかった」と。。。

私は大手流通業で働く中、当時黎明期のネットECに目を向け、都心で事業を行うメリットは今後少なくなる。

結果的にはこのコロナ禍になるまで、足しげく東京に通っていたことは言うまでもありません。

桐生に戻り、オンラインとオフラインを繋ぎ、データとモノをやり取りする「O2Oapparel」という屋号で創業。

当時、生まれたばかりの子供を抱っこする「抱っこひも」のデザインと使い勝手の悪さに、アパレルのデザインと設計を経験してきた奥さんと一緒に抱っこひもの試作品を作り、SNSを介してモニターとして一緒に開発に参加してくれる方を募って、数名の方と、何度も何度も試作を作っては宅急便で送って日常の中でお出かけや寝かしつけに使ってもらって、意見を取り入れて作り直して、を繰り返して。

強度の試験や、乳児用の化学物質の試験などなど、やるべきことがたくさんあったのですが、服づくりと違ってすべてが新鮮で、何よりも自分の赤ちゃんが何よりも早く、気持ちよさそうに眠ってくれて。

それと、モニターをしてくれたママたちも、今まで他の抱っこひもを「何個も買っては赤ちゃんがぐずって買い換えての繰り返しだった」と、この抱っこひもを使い始めて本当に喜んでくれて、うれしかったことを今でも鮮明に覚えています。

抱っこひもは「Huggyhuggy」と名付けて今もたくさんのママとパパにご愛用いただけています。

繊維産地桐生は終わっていなかった

なぜ、ベビー用品の中でも基準が厳しく、洋服とは違い強度試験や化学物質の試験まで出来たかというと、桐生には繊維工業試験場という、群馬県の産業研究機関があったことが大きな助けになりました。

赤ちゃんの肌に優しい生地を作ったり、探したりするときに桐生商工会議所の職員さんに、いろいろな特徴を持った会社や人を紹介してもらい。

またある時は赤ちゃんの快適性を科学的に解明できないか?と質問を投げかけた桐生市役所の職員さんに「共同研究イノベーションセンター共同研究」の教授に紹介してもらい医学部の小児科医の先生、大学院保健学科の保健学博士とお繋ぎ頂きました。

小児科医の先生の元にいつも集まるママドクターの方がらのご意見や、医師として注意すべき点など、医学的な視点からアドバイスをいただきました。

大学院保健学科の保健学博士の先生とは共同研究を締結して抱っこひもにおける赤ちゃんの快適性を科学的に検証・証明することで、いつもご購入のママたちから寄せられる声の「Huggyhuggyに変えてから赤ちゃんが良く眠ってくれる」ことの理由を知ることができたのです。

もともと、繊維は化学(ばけがく)の分野。

その分野の研究機関として群馬大学工学府が作られたことから、繊維の開発や染色に至るまでの技術開発が高度化したともいわれています。

そんな繊維産地桐生だからこそ、できる事が多く、作る人が多く、繊維から生まれるモノやコトを大事にしている人々が多いのだとUターンして10年経った今だからこそ、実感しています。

そして、この繊維産地桐生から生まれるモノやコトを生活の中での困りごとの解決方法としても活用してもらえるのではないかとも感じています。

そして桐生から始めよう

これから、つくることを大事にしている人を中心とする「生活の中の充足感」を一つのキーワードに

「絹のように滑らかで生糸のようにピュアなライフスタイルを求める人々=silky peaple」を、ご紹介していきたいと思います。

抱っこひもの商品開発や販売から感じたのは「女性のお困りごと」。

女性のお困りごとは多岐にわたるのですが、桐生から生まれる製品で解決できることも多いなぁと感じています。

もともと、桐生はシルクの繊維産地で、絹織物や絹の縫製も得意なことの一つです。

また、蚕が吐き出す繭の糸には外界からの影響から守る機能が秘められていて、それらをコントロールする化学も得意なことの一つです。

着るもの、お肌のお悩み、自然の恵みから得られる食べ物、山々の木々、澄んだ空気ときれいな河川。

私たちにとって当たり前のことが都会に生活する人にとって、かけがえのないライフスタイルの提案ができるのではなかと感じ始めています。

  • この記事を書いた人

酒井 公太

silkypeopleのウェブ担当であり、プランナー。 フリーランスで町おこしや企業のプランニングをなりわいとしています。 天真爛漫な幼い娘の髪を撫でている瞬間が一番の幸せ。ただ、その娘に「おとうさんは、おとなげない。」と言われていろいろと複雑な気持ちになりました。

-ニュース, コラム