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【桐生でもらった絹のような言葉その1】「じぶんらしさ」を仕事にする方法。

「じぶんらしく働く」ためのサンプルが桐生にはたくさんあった。

こんにちは。

Silky peopleのデザイナー兼ライターの酒井です。

さて、この数ヶ月、シルクのお仕事に携わる桐生の作り手にインタビューをさせていただく機会をいただきました。

まさしくシルクのように、滑らかで丈夫な言葉をたくさんいただけて非常に充実した時間をいただいてます。

そして不思議なことに、話を聞いた作り手たちが、

「言葉は違えど本質的に同じことを言っているな。」

と感じる機会がなんどもあったんですね。

今回からは総集編ということで、桐生の作り手が大事にしているテーマを取り上げ、

ご紹介していこうと思います。

まず、第一回めは、

「自分らしさ」を仕事にしている人がとても多いということです。

もともとあったものをビジネスモデルを真似るとかではない。

ものすごく売れる売れない。という観点でもない。

自分の経験や実践、境遇など内面で醸造したものを頼りに、自分のやり方でやってみる。

そう言ったことが仕事になることを証明してくれている方が多いのです。

今回は特に心に残っている3つの言葉を紹介したいと思っています。

OLNさん:「僕と妻が作っている点」は誰にも真似されない。かぶらない。

実は僕の家がやっている織物業とか繊維業って

すごい長い時間ををかけて高度にどんどん発展しましたから、

技術的なところとかで差を生み出すって

東レとかユニクロとかそういうところでなければ

ちょっと無理なんですよ。

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じゃ、僕らみたいな小さい工場が何ができるだろうと考えた時に、

僕と「しのさん(井上さんの奥様の忍さん)」が夫婦二人で作っている。という点は

誰にも真似できない。かぶらないな。と気づいたんです。

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自分たちでできることって言ったら絶対ゆっくり作ることだから。

もうそのゆっくりの積み重ねでいこうというのが、僕らのおおもとなんですよ。

まず、最初に紹介するのはOLNの井上義浩さんの言葉。

OLNさんとのインタビューの時間ってなんというかホンネしかなかったんですね。

忖度とかそういうものは一切なく、思ったこと、経験したことだけを丁寧に話されるんです。

そして、その言葉が決して人を傷つけるものではなく、むしろ清々しさを感じてしまうんですね。

そもそもストレートな表現ってとても理解がシンプルですから、聞いているこちらもストレスがないんです。

それがそのまま商品に乗り移っているんだろうな。と感じたのがこの言葉。

OLNさんの商品って本当に使う人だけでなく、作る自分達も大事にしていることがこの言葉からもわかりますよね。

SDGs的というか、、「持続可能」ってこういうことなんだと思います。

 

「桐生整染商事株式会社」阿部さん:「気づいたら、桐生でシルク技術を継承できるのが自分だけになっていた。」

シルクを作っていた家ってのが、木村さんと言ってね。
僕の小学校の時の剣道の先生だったんですよ。

そしたら、その木村先生がね。
ビジネスがなかなか難しくなってうちの会社に雇ってくれないかと相談に来たわけです。

うちの会社に入った後も、良いものを作りたいってことで、
続けていたんですが、そのうち助手というか、お手伝いが欲しいってことで。

目をつけられたのが僕だったんですよ笑。

もともと剣道でも先生だったから、こっちもなんにも言えなくてね。
シルクに対しては言われたことを厳かに進めていましたね。

最初はシルク以外の合繊の方もやりつつだったので、
横目で見ながら技術を覚えていった感じなんですが。

気づいたら、桐生でも僕しかシルクの技術を受け継ぐ人間がいなくなっちゃってたんですよ。

だからもう、これは真面目にやるしかないって言うんで、
シルクの技術は100%全部、木村さんに継承してもらったって感じなんだよね。

世界の人との交流も心掛け、
コレクションシーズンに合わせて直接視察に行くという行動力をお持ちの専務取締役の阿部哲也さん。

本当にチャーミングという言葉がお似合いの方だったのですが、

まさかそんな過去があったとは...!

最初から、自分のやりたいことをやれる環境ではなかったにせよ、

続けることで第一人者になっていた。ということは往々にして職人の世界にはあることかもしれません。

ただ、そこからさらにそのシルクの技術を桐生だけでなくさまざまな産地の作り手の協力のもと継承し、世界のコレクションに広げたのも阿部さん。

技術力とアイデア、この両方が仕事では大事になってくるのだなぁ。と考えさせられました。

 

あめつち舎・藤野さん:うしろめたさの一切ないことを、胸を張ってやる。

「玄米クッキー・こめぞうくん」は僕らが胸を張って
「なんにも余計なものがはいっていないよ。」
と言える食べ物なんですよね。

あめつち舎の理念は、
「うしろめたさの一切ないことを、胸を張ってやる」
なんですよね。

あめつち舎さんの藤野さんは、本当にこういうことをサラッと何気なくいう人なんですよ。

こういう言葉って少しでも「いいことを言った」みたいな雰囲気をだされると本当かなぁ。と勘繰ってしまいますが、

全くその雰囲気がない。

そもそも、この話を聞きながら食べたこめぞうくんが美味しくて満足感があって、嫌な感じが一切しない。

と、正直から生まれたものは、心だけでなく体にも優しいんだなぁ。と感じさせてもらいました。

正直であることは、一番のブランド(信頼)になるのかもしれません。

 

まとめ:自分に合わせた仕事を作ることが、長続きする。

「仕事は自分の性格に合わせて作って良い。」

これって一般的にはとても難しく考えられていますし、実際に難しいと思うんです。

就職すれば仕事は「与えられるもの」ですから、そこまで考える必要がないんですよね。

ただ、一度ちゃんと自分と向き合って、

本当に何をしている時が幸せなのか。そして不幸せなのか。

自分が何を大切にしているのか。じっくり考えてみる。

そういうじっくりとした時間が大事なのではないかと思うんです。

日々の生活を送るために、与えられた仕事で毎日の時間を使ってしまうと、

それがなかなかできません。

ただ一旦おちついて、椅子に座って自分自身の大切にしているのかを考えてみる。

紙に書き出すでもいいかもしれません。

そうすると、あなたのやるべき、あなただけの

一生をかけて「仕える事」が見つかるかもしれません。

  • この記事を書いた人

酒井 公太

silkypeopleのウェブ担当であり、プランナー。 フリーランスで町おこしや企業のプランニングをなりわいとしています。 天真爛漫な幼い娘の髪を撫でている瞬間が一番の幸せ。ただ、その娘に「おとうさんは、おとなげない。」と言われていろいろと複雑な気持ちになりました。

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