「さくげつ」田口侑希乃さんのプロフィール
大分県出身。大学在学中にエアライン会社に就職。
その後「自分のお店を持ちたい」という目標を叶えるために、さまざまな店舗で経験を積む。
生産者の想いを丁寧にお客様に伝え、商品に想いを寄せてもらえる事を大事にしつつ。
ご夫婦二人で、群馬・桐生にて「さくげつ」を営業されています。
夢を叶えた先に浮かび上がった新しい目標。
インタビュアー酒井:
桐生に移住するまでは、どの様なお仕事をされていたのでしょうか?
さくげつ田口侑希乃さん:
最初に就職したのは外資のエアラインの会社でした。
外語大学在学中の4年生の秋から入社していたんです。
入社時には卒業に必要な単位は取得し終わっていたので、
学校に行かずに出社していました。
その当時通っていた外語大学は大阪にあったのですが、
勤務先は千葉県の成田空港だったんです。
そちらでグランドスタッフとして勤務していたんです。
インタビュアー酒井:
在学中に、空港勤務をする学生はなかなかいないと思うのですが、そこを志すきっかけはどのような物だったのでしょうか。
さくげつ田口侑希乃さん:
アメリカに住んでいた私の叔母の影響がとても大きいと思います。
その叔母に対して幼稚園くらいから憧れがあって、私も将来は海外で生活したいと思っていましたね。
そういうこともあって、幼少期から英語をずっと学んでいましたね。
インタビュアー酒井:
そんなに小さい時から、大学までずっとやりたいことをやり抜けるって...
意思の強さがすごいですね。
さくげつ田口侑希乃さん:
すごいというか...ガンコなので...笑
「ずっと、それでやっていくぞ!」
という気持ちはあったんでしょうね。
ただ、実際にエアラインに入社してみて、
会社の考え方が自分と合わなかったというか。
「接客」することは、元々かなり好きな方だったんですが、
会社でのグランドスタッフの接客の形が、自分のあまり好きなものではないのかも...と思い始めたんです。
それで入社2ヶ月目にして、
「自分が本当にやりたいことって、なんだろう」
と考える時間が多くなっていた頃に、
自分のやりたいことを紙に書き出す。ということを行ったんです。
その結果、
「自分のお店を持ちたい」という目標が浮かびあがってきました。
もし、自分のお店が持てれば、
自分がやりたいと思っている形の接客もできるし、
興味のある「衣食住」のこともできる。
そういう空間をいつか作りたい。と思い始めたんです。
「やりたいことがその先にある」を大事にしたい。
さくげつ田口侑希乃さん:
ちょうど、そういうことを考えている時に、
大学の友人たちが、卒業旅行に行き始めたんですね。
一方で私は在学しながらも、すでに空港で勤務しているから行けなくて。
せめて、最後に学生らしいことをしたいと思い、
会社の休みを利用して、
友人とヒッチハイクで、大阪から香川県の直島まで行ってみたんです。
インタビュアー酒井:
ヒッチハイクとは確かに学生っぽい!
さくげつ田口侑希乃さん:
そうやって直島に行って、特になにをするわけでもなく、
船にのって一泊して、のんびり過ごしただけなんです。
ただ、島を離れる時、船着場に置かれていたフリーペーパーが目についたんですね。
それが、島で開業したてのゲストハウス兼カフェのスタッフ募集について書かれたものだったんです。
手にとって読んでみると、
「英語ができて、食べることと接客が好きな人募集。」
と書かれていまして...
「もう、私はここで働くしかない。」
と思ったんですね。
勤務先の成田に戻ってから、すぐに直島のカフェに電話して、
辞職の意思については直接会社に伝えさせて頂きました。
インタビュアー酒井:
すぐに行動されたんですね。
さくげつ田口侑希乃さん:
その後、お世話になっていた会社で3ヶ月くらい引き継ぎ業務をした後に離職して、
直島のカフェで働き始めました。
インタビュアー酒井:
スタッフ募集されていたカフェのオーナーも、いきなりでびっくりされたんじゃないですか?
さくげつ田口侑希乃さん:
「会社辞めて、本当にいいの?」と心配されていましたね。
家族からも大反対されました。
ただ、私の場合は
「やりたことがその先にある」と思う仕事につきたかったんですよね。
10年後くらいには自分の店を持ちたいという新しい目標でその頃は動いていました。
(続きます。)