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子供達に何を残すべきか。「桐生の林業」を繋ぐことから考える。

世代が変われば、考え方も仕組みも変わる。

こんにちは。編集の酒井です。

GWも終わり、すっかり陽気は初夏ですね。

さて、本日は先日インタビューさせていただいた

森林コンサルタント・武井沙織さん」の元へ訪問した時に考えたことを少し書かせていただこうと思います。

武井さんは、青年海外協力隊で植林に携わり、帰国後に海外林業コンサルタンツ協会入社。

そして、地元・桐生の林業や山の現状を知り、現在、山に住み込みながら次の世代に良い山を残そうと活動されている方です。

インタビューには、桐生で長く林業を続けてきた生形さんにも同席していただき、

「次の世代に、桐生の山をどう良いものにしていくか。」と言うことについてお話しをお伺いしました。

 

そこで私たちが投げかけた、

「沢遊びなど、昔ながらの山での遊び方を、自分の子供に伝えたいと思っているんです。」

という言葉に対して、生形さんから

「それって、本当にそれが正しいことなのかな」

という意見が返ってきたんです。

これについては、意外だった...というよりも驚いた。

ただ、その後、こう続けられました。

「俺たちは次の世代が、山でやりたいことを手伝うくらいが良いんじゃないかな。」

生形さんのこの意見の背景には、

今まで「我々世代の山の風景を残す」ことに挑戦した結果、

「世代間の考え方の違い」で、なかなかうまくいかないことを骨身に染みてわかっているように思えました。

 

「残す」ことが全てではない。「繋ぐ」ことが大事。

ある世代では良いと思われていたことが、次の世代では良くないこととされていることはたくさんあるでしょう。

その代表的なものとして「子育て」に対する考え方。

昔に比べて、今は子供達について親が干渉するタイミングが非常に増えたように思います。

私自身、「山」で育った人間ですので、

春はおやつに山菜を採りに行き、夏は橋の上から川に飛び込む。というような遊び方をしていました。

今の子供達がそのような遊び方をしているか。といえば、正直あまり想像できないのです。

やはり、そこには今の世代の「子育て」に対する価値観が大きく変わったからではないでしょうか。

子供が変わったのではなく、「世代の価値観」が変わったのです。

それに対して、無理やり古い世代の考え方を押し付けるのではなく、次の世代にどう繋いでいくか。

今回の取材に関しては、そのことを気付かされる良いきっかけになった気がします。

今月中には記事を公開いたしますので、ぜひその際には目を通していただけますと嬉しいです。

  • この記事を書いた人

酒井 公太

silkypeopleのウェブ担当であり、プランナー。 フリーランスでデザインや企業のプランニングをなりわいとしています。 田舎育ちの東京暮らし。只今、移住を真剣に検討中です。

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