「さくげつ」田口侑希乃さんのプロフィール
大分県出身。大学在学中にエアライン会社に就職。
その後「自分のお店を持ちたい」という目標を叶えるために、さまざまな店舗で経験を積む。
生産者の想いを丁寧にお客様に伝え、商品に想いを寄せてもらえる事を大事にしつつ。
ご夫婦二人で、群馬・桐生にて「さくげつ」を営業されています。
(前回の記事はこちら⇩)
「生産者の想い」が手に取ってくださる方に伝わるように。
インタビュアー酒井:
さくげつのコンセプトである
「暮らしのなかをめぐる循環にすこし想いを寄せてもらえるようなお店。」
これはどの様にして決められたものなんですか?
さくげつ田口侑希乃さん:
さくげつに置いてある商品は、
今まで私たちと出会ってくれた人との繋がりがあって、取り扱わせてもらっているんです。
草木堂野菜店で働いていたことがきっかけの群馬の野菜はもちろん、
コーヒー豆は私が直島のカフェで働いていた時に仲良くさせていただいた岡山の焙煎所のものだったり、
調味料も直島の横にある豊島(てしま)の友人が作っていたものだったり、
グラノーラも奈良の「くるみの木」で働いていた時の先輩夫婦が作っているものなんです。
私たちと繋がってくれた生産者さんがあって、商品があります。
生産者さんがどういう方なのか。どのような想いで作っているのか。
それを伝える事がすごい大事だと思っています。
もしそれを手にとってくださる方にもしっかり伝われば、
大事に食べたり、大事に使ってもらえると考えています。
そういうこともあって、商品を取り扱う前には必ず生産者さんから、商品への想いをお伺いする機会を設けるようにしています。
ものに込められた想いを伝えながら販売できるお店でありたい。
その心がけがコンセプトに込められています。
インタビュアー酒井:
たしかに、しっかりと伝える事で商品に「想いを寄せる」ことができますよね。
さくげつのinstagramを拝見したんですが、
商品写真に添えられている言葉が、とても丁寧に書かれていてびっくりしました。
さくげつ田口侑希乃さん:
正直、ちょっと長く書きすぎているかな...って思っちゃうんですけど。
やっぱり書かなきゃ...ってなっちゃうんですよね。
インタビュアー酒井:
長いとは感じませんでしたよ。
難しい言葉は一切なくて、侑希乃さんの体験したことを土台に、
商品や生産者さんの想いを伝えている感じが、とても読みやすくて良かったです。
さくげつ田口侑希乃さん:
実は文章を書くことに対して苦手なイメージがあるんです。
お店ではお客様に直接商品に込められた思いをお伝えできるのですが、
instagramだと、表現が写真と言葉だけに限定されてしまうじゃないですか。
だから、すごく難しいと感じながら、いつも書いていますね。
インタビュアー酒井:
意外ですね...!!
さくげつ田口侑希乃さん:
私は、人と対面で向き合うのは好きなんですが、
間接的に向き合うのは、すごい苦手なんだと思いますね。
お客様から、
「オンラインストアはやらないの?」
って、よくおっしゃっていただくのですが、やはりそれも緊張するんですよね。
過去に、何度か商品を送らせてもらったこともあるんですが...
直接、対面していない方に、どれだけ生産者さんの思いを届けられるのか。
ラッピングも緊張しますし、同梱させていただいている手紙も何度も読み返してしまいます。
毎回、プレッシャーがすごいんですよね。
インタビュアー酒井:
間接的なコミュニケーションに対して得意意識がないから、
逆に発信が丁寧になってらっしゃるんですね。
さくげつ田口侑希乃さん:
いやいや...
夫からは、時間かかりすぎってよく言われちゃいますけどね笑
(続きます。)